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2020/01/20
#スタッフブログ
『へっついがし』と読みます。
皆様こんにちは、チカヤマです。今日はいま読んでいる本のご紹介を。
以前のブログでも少し紹介しました時代小説『髪結い伊佐次』シリーズ。
全15巻の物語もいよいよ最終巻まできました。『竃河岸(へっついがし)』とは江戸の中の地名です。
1作目の『幻の声』からずらっと15冊。20年以上にわたって書かれています。
廻り髪結いの主人公が本業のかたわら、同心の手先として事件の解決に奔走するという捕物帖が軸になっていますが、主に描かれるのが市井の人たちの様々な生きざまです。
本は基本的に1冊で完結してほしいので、普段は上下巻でも敬遠してしまうのですが、このシリーズはハマってしまいました。
それだけの魅力があるお話なのですが、どこに惹かれたのかと考えますと。
1.江戸時代の雰囲気がリアルに伝わる(ような気がする)
特に登場人物の会話、言い回しが現代の言葉と少し違っていて心地よい響きがあります。
「この先、何が起ころうと、それはわっちが決めたこと、後悔はしませんのさ」
このシリーズを読んだ後に他の時代物を読むと、セリフが今風に感じられて違和感を覚えるようになったりします。
2.いつもハッピーエンドとはかぎらない。
主人公もけっこうなひどい目にあったり、悲惨な末路をたどる人物もいたりして、生きていくのはいつの時代もたいへんだなと。
それでもまっとうに生きようとする人たちに訪れるささやかな幸せが、我がことのようにうれしく感じられるのです。
長いシリーズものではありますが、短編集ですのでどこから読み始めても大丈夫です。(たぶん)
女優の杏さんもこのシリーズの大ファンとか。
ご興味のある方は、こちらをご覧下さいませ。では!